サバイバル日和

弱肉強食の世の中を、生き抜くための読書記録が中心のブログです。

破天荒で非常識な父と姉、普通の息子、真面目な母、温かくちょっぴり切ない家族の40年。桂望実「僕は金になる」

こんにちは!

今回は、桂望実(かつらのぞみ)さんの小説です。ちなみに、金は”カネ”ではなく、”キン”と読みます。

 

僕は金になる

【内容】僕が小学六年生の春、両親が離婚した。家を出たギャンブル好きの父ちゃんは、将棋の天才の姉ちゃんに賭け将棋をやらせて暮らしている。父ちゃんが「ご立派」と呼ぶ母ちゃんの元に残された「普通」の僕は、非常識で破天荒で、将棋以外何にもできないくせに、楽しそうに生きる二人を軽蔑しながらも、どこか羨ましい。読む人の心を激しくゆさぶる、おかしな家族の四十年。感動の家族小説

 

将棋小説と思いきや、将棋をあまり知らなくても読める家族小説です。

昭和54年から57年、60年、平成元年、6年、9年、23年、29年と、8つの時代が各章となり、次の章、数年後に、あの姉はどうなってしまうのか?と、家族の成長が読めるのが面白いです。「普通」に生活することができない父と姉に、反発しつつ、主人公は成長し、大人になっていきます。

 

日本の高度成長期を破天荒に生きた父と、私の関係に重なり、感情移入して読めました。桂望実さんは、オフィシャルブログの中で、 

平凡な人生なんて実は1つもなくて、すべての人の人生にドラマがあって、笑いがあって、涙がある。

同じものはなくて、世界にたった1つの、自分だけの人生。 注目されるような特別なものではないかもしれないけれど、自分にとって素晴らしい人生にすることはできる。

この「僕は金(きん)になる」を読み終わった時、そんな風に感じて貰えたら・・・嬉しいです。

と書かれています。

 

参考)桂望実さんオフィシャルブログ

nozomi-katsura.jp

 

すごい面白い本!とは言えませんが、ほんのりとした家族愛が心地いい本でした。