サバイバル日和

弱肉強食の世の中を、生き抜くため?の読書記録が中心のブログです。

藤原新也「大鮃」。文章からは映像が浮かび上がり、読後に静かな力に包まれる…名作です。

こんにちは!

30年ぐらい読み続けている藤原新也さん。「印度放浪」や「東京漂流」「メメント・モリ」など、初期の作品はインパクトがあり、有名な作品も多いのですが、今でも、コンスタント?(年1冊弱)に作品を出されており、変わらぬ文書のうまさと、おおらかで鋭い眼差しは、衰えを感じません。

ネット上にエッセイも公開されています。藤原さんは、ボクシングなどの格闘技が好きで、昔、アントニオ・ホドリコ・ノゲイラ(誰?)について書かれていて、「ノゲイラを語るか!?」と、感動したのを覚えています(笑)。

ちょとマニアックでしたね…。

 

参考)現在も続いている藤原新也オフィシャルサイト

www.fujiwarashinya.com

 

そんな、藤原新也さんが昨年出版された「大鮃」を読みました。”大鮃”=”おひょう”と読みます。Wikipediaによると「カレイ目カレイ科オヒョウ属の海水魚であり、形状や生態はカレイに似ているものの1mを超える大型の魚」とあります。

「大鮃」について、物語の中では…

大鮃について、漁師はこう言った。

「この地方で釣りあげられた最大の大鮃は、体長3mで2百キロです。だが、それは人の力によって上がる最大の大きさということで、実際にはそれ以上の大鮃も存在します。だがそこまで行くとそれは、大鮃でも魚でもありません。神に近いと言って良いかも知れない…。」

実際に、4m、150歳を超える大鮃もいるようです。

 

「大鮃」は、藤原さんの表現のうまさを堪能できます。主人公が出会う人々、景色が映像のように浮かんできて物語に引き込まれます。大海に船を進めようとしている青年の背中を押してくれる本です。

大鮃

【内容】幼い頃に父を亡くした主人公・太古は、ネットゲーム依存症の青年です。ある日、カウンセラーから、父の出身地への旅を勧められ、スコットランド最北端のオークニー諸島へ向かいます。そこで出会った、ホームレスのような、80代の老ガイドととにに、オンボロ車に乗って、リアルな世界での自分探しの旅が始まります。

 

参考)藤原新也の名作「メメント・モリ」

ニンゲンは犬に食られるほど自由だ…。